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[2009/11/14]【高校サッカー】富山一が7連覇。ゲーム運びそつなく、1点差で押し切る

 第88回全国高校サッカー選手権富山県大会の決勝が14日、県総合運動公園陸上競技場であり、富山一が1-0(前半1-0)で水橋を下して7年連続23度目の優勝を果たした。
 富山一は前半32分、MF和田雄也からのクロスをキャプテンのMF森泰次郎がヘディングで合わせて先制。後半も中盤からの素早いディフェンスで水橋に反撃を許さずに逃げ切った。

 全国大会は12月30日-1月11日、東京・国立競技場などで開かれる。組み合わせは11月24日に決まる。

※KNBのニュース映像
http://www2.knb.ne.jp/news/20091114_22016.htm
※KNBの大会ページ
http://www6.knb.ne.jp/highschoolsoccer_88/
※全国大会公式ページ
http://www.ntv.co.jp/soc/index.html

富山一 1-0(前半1-0) 水橋
▽得点者:富・森泰次郎(前半32分)
▽シュート:富12、水0
▽GK:富6、水13 ▽CK:富6、水1
▽直接FK:富24、水10 ▽間接FK:富0、水3
(試合時間80分)

富山一、ゲーム運びにそつなし
 【評】富山一が安定したゲーム運びをみせ、前半に挙げた先制点で水橋を押し切った。
 開始から主導権を握ったのは富山一。4-1-4-1のフォーメーションで、中盤で優位に立ち、ワントップ鈴木勇二のシュートやCKでゴールに迫った。しかし、水橋もDF舛田将太郎らが体を張って守り、0-0の均衡が続いた。
 雨の中、富山一は鈴木へのロングボールを起点とするシンプルな攻撃を次第に増やして相手を揺さぶった。すると前半32分、DF沖村圭祐からのフィードのこぼれ球を拾ったMF和田雄也が左サイドからセンタリング、走り込んでいたボランチのMF森泰次郎が頭で合わせて先取点を奪った。

 反撃したい水橋だったが、後半も富山一の中盤からのプレッシングが厳しく、厚みのある攻撃を繰り出すことができない。FW金三津龍人を狙ったロングボールも相手DFにはね返された。残り20分を切って運動量を上げてゴール前まで攻め入る場面が増えたが、富山一の守りを崩すことができず、シュート0本に終わった。


ベスト4から10年、期待ふくらむ堂々の勝利
 〇…7連覇を果たした富山一は試合巧者ぶりが光った。
 序盤から押し込みながらも得点が奪えなかった。だが慌てずに雨のピッチ状態に合わせてロングボールを増やしてセカンドボールを拾う戦術を徹底した。加えて右サイドで攻撃の起点になるMF和田が、水橋の布陣の特徴を把握して途中から左サイドへポジションを変えていた。この戦術がはまり、前半32分にDFからのロングフィードを左で拾った和田のセンタリングから先制点が生まれた。得点したキャプテンの森は「きょうのようなサッカーができれば全国大会でも勝てる」と話した。

 和田や森らは小学生時代に富山北FCで全国2位になったメンバーでもあり、長峰監督は「選手同士のコミュニケーションがしっかりとれていて完成度の高いチーム」と語る。「9月に作陽(岡山)との練習試合で非常にいいサッカーをしたことがある。あの時のサッカーができれば、全国ベスト8、それ以上も狙える」と手ごたえを感じている。初めて全国大会でベスト4に進出してから10年目。周囲の期待をふくらませる堂々の勝利だった。

■富山一・長峰俊之監督の話
 選手一人ひとりが責任を果たしてくれた。雨でスリッピーな状態だったが、スピーディーなサッカーで狙い通りにサイドからのクロスで崩すことができた。スコアは1-0だったが、前線からの守りでポイントを抑えていて大きなピンチもなかった。しかし、流れが変わる可能性もあったので選手交代のタイミングが難しく、(後半29分まで)辛抱せざるを得なかった。

 (相手に研究されて)苦労すると思っていた県予選を突破できたので、全国大会では持ち味のコンパクトでスピーディーなサッカーで思い切り走り回ってほしい。9月に静岡で作陽(岡山)と練習試合をして0-0だったが非常にいいサッカーをした。あの時のサッカーができれば、ベスト8、それ以上も狙えるチームだと思う。

■富山一・森泰次郎主将の話
 7連覇できてほっとしています。今後は、全国制覇を目指して一日一日を大事にしていきたい。まさか(ボランチの)自分が得点できるとは思ってもみなかった。あの時間帯はロングボールばかりになっていたので、思い切って自分が前線に上がってみると相手が嫌がっていたので、もう一度試みたら決めることができた。

■富山一・MF和田雄也選手の話
 晴れていれば、もっとつなぐサッカーをしていたと思うが、勝つためにロングボール中心になった。後半は苦しかったが、中盤で頑張ってセカンドボールを拾うことを意識して踏ん張ることができた。


□水橋・安井孝志ヘッドコーチの話
 (守備の時間が長くなる)きょうのような流れになることは予想していた。そのうえでスペースを使って、サイドから早めにクロスを入れていくかたちを狙っていたが、判断が遅れてスペースを消されたり、蹴るタイミングが遅くて相手にボールが引っ掛かったりする場面が多かった。中盤でセカンドボールを拾って攻めることをイメージしてトレーニングしてきたがうまくいかなかった。来年は全国大会に出場するだけでなく、上位を狙うつもりでやらなければならない。

□水橋・FW金三津龍人選手の話
 自分のプレーができなかったので悔いが残る。富山一との決勝という舞台で、思い通りにいかないことに慌ててしまい、やりたいプレーができなかった。もっと気持ちを出していくべきだったのかもしれない。まだ負けた実感がなく、あすもいつものように練習があるように感じます。

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