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[2010/12/20]野尻選手が最長区間で力走/全日本実業団女子駅伝

実業団女子駅伝スタート 

 

 第30回全日本実業団女子駅伝が19日、岐阜県長良川競技場を発着とする6区間42.195kmであり、天満屋(岡山)が2時間14分35秒で初優勝した。
 富山県出身の野尻あずさ選手が最長区間の5区(11.6km)を走った第一生命(東京)は1分1秒差の2位で、8年ぶりの優勝はならなかった。


 野尻選手はトップでたすきを受けた。順調な走りで3秒差で追う2番手のデンソー(三重)を徐々に引き離した。しかし、16秒差の5番手からスタートした天満屋の重友梨佐選手が快調に飛ばし、ほぼ中間の6km手前で野尻選手を追い抜いた。野尻選手も区間2位タイの38秒14にまとめて2番手をキープしたが、重友選手は区間賞の37秒36をマーク。最終6区への中継点で両チームは22秒差がつき、優勝争いの明暗を分ける結果となった。

 

※大会成績(日本実業団陸上競技連合HPより)
http://home.m07.itscom.net/jita/woman_ekiden/pdf/w30_10.pdf
※毎日新聞HPの記事
http://mainichi.jp/enta/sports/general/track/news/20101219k0000e050017000c.html
※中継したTBSの特設ページ
http://www.tbs.co.jp/ekiden/
※第一生命陸上部
http://www.dai-ichi-life.co.jp/company/public/athletic_sport/index.html

 

 


応援団に涙のあいさつ

  8年ぶりの優勝を逃した2位の第一生命はスタンドの一角で社員応援団に結果を報告。山下佐知子監督は「優勝を目指して本気で取り組んだが天満屋さんが強かった。きょうは(相手との)指導者の差をつくづく感じた」。応援団代表の役員が「総合力で勝ち取った2位。我が社も(本業では)2位だからみんなでまた頑張ろう。来年は必ず社長も応援に来させます」と一同の笑いを誘い、清々しい雰囲気で会は終わろうとしていた。

涙がこらえ切れず顔を覆った野尻選手  野尻あずさ選手は中継所から戻って、そこに遅れて合流。直後にマイクを渡され、落ち着いて話そうとするが、涙があふれて左手で何度も顔を覆った。自身の区間でトップを譲った責任を感じ、「みなさんの顔を見て感無量になってしまった」という。
 「追い抜かれた後、相手のスピードについていくことができませんでした。すみません。この悔しい思いを胸にまた頑張ります」と話すと、ねぎらいの拍手が起こった。


 今年は同社が株式会社化し、陸上部も20周年を迎えた。今大会が岐阜で行われる最後の年で、チームを引っ張った安藤美由紀選手の駅伝からの引退レースでもあった。節目が重なり、「勝ちたいという気持ちが強かった」と野尻選手。しかし、望んだ結果を手に入れることはできなかった。「現状の力は出し切れましたが、相手選手が一枚上でした」。
 クロスカントリースキーから転向して約2年半になる。今年2月に初マラソンの大阪国際女子で8位入賞、10月には世界ハーフマラソンに日本代表として出場した。チームのエース級となり、今大会は勝負を左右する重責を担った。「(今回の経験も)成長過程のひとつとして捉えてもらえたらと思います。手ごたえはあるので、それを確かなものにしていきたい」と話した。

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