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[2008/10/29]【BC】富山、日本一ならず/野球独立リーグGS

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 野球独立リーグ日本一を決めるグランドチャンピオンシップ(GS)の最終第5戦が28日、魚津桃山球場であり、BCリーグ王者の富山サンダーバーズは延長十一回、2-3で四国・九州アイランドリーグ王者の香川オリーブガイナーズに惜敗して初制覇を逃した。香川はGS初開催の昨年に続き連覇を果たした。

 ▽グランドチャンピオンシップ第5戦(香川3勝2敗)
香 川 000 000 011 01|3
富 山 000 110 000 00|2
            (延長十一回)
(香)金子、橋本、松尾―堂上
(富)木谷、小山内―広田
▽二塁打 国本、若林(香)山内(富)
▽安打=香9、富6▽失策=香2、富4

あと2つ 底力に屈す

   【評】富山は九回、日本一まであと2アウトまで迫ったが追いつかれ、香川の底力に屈した。
 先発の木谷が好投した。四回一死三塁のピンチでは、右翼手の藤Dsc_0060_2岡が本塁へのダイレクト返球でタッチアップした三走の生還を阻むなど好守も光った。八回途中にエース小山内に継投して逃げ込みを図ったが、九回一死一、三塁から内野安打で同点。延長十一回は二死一塁から右翼線への二塁打で決勝点を許した。八、九回、失策絡みの失点が悔やまれる。
 攻めては四回、山内の二塁打を足掛かりに内野ゴロで先制。五回Dsc_0158 も山内の適時打で加点=写真上=したが、七回から継投した香川の松尾に1安打に封じられた。
 香川は継投で失点を最小限に抑え、富山のミスに乗じて反撃した。盗塁を3つ成功させるなど機動力で相手守備陣にプレッシャーをかけ続けた。延長十一回二死からの決勝点も長打で一走が際どく生還したもので、攻守のすきのなさは一枚上手だった。


■鈴木康友監督のあいさつ
 チーム一丸となり、日本一を目指して戦ったが、あと1歩届きませんでした。大変申し訳ない。このメンバーで、最後の最後まで戦い抜くことができました。BCリーグチャンピオンとして、堂々と胸を張って今シーズンを終わりたいと思います。1年間、温かい声援をいただき、ありがとうございました。また来年の開幕戦でお会いしましょう。


香川・西田真二監督コメント
(四国・九州ILのHPより)

■広田嘉明主将の話 最後の最後に守備と走塁の差がでた。「野球はツーアウトから」をあらためて痛感した。頂点に立てなかったのは悔しいけれど、この時期まで野球ができてよかった。本当にいいチームになった。


最後に力尽きる

 ホーム上でのクロスプレーが続出した好ゲーム。富山サンダーバーズは、連覇を狙う香川オリーブガイナーズを追い詰め、独立リーグ日本一に手をかけた。だが、勝ち切るだけの力が足りなかった。
Dsc_0152  四、五回に2点を先取し、先発の木谷智朗投手が七回まで5安打無失点と好投した。残り6アウト。敵地・高松での連敗から始まったグランドチャンピオンシップ(GS)で初めて優位に立ち、逆にリズムが乱れた。八回は優士三塁手の悪送球で失点。九回は山内匠二遊撃手の失策で先頭打者を出し、小山内大和投手の暴投で無死二塁となり、連打で追いつかれた。「気づかないうちに硬くなっていたのかもしれません」と優士選手は悔やんだ。
 香川のすきのない走塁に終始苦しめられたGSだった。最終戦も二盗を3度決められた。延長十一回二死からの決勝点は、一塁走者に右翼線二塁打で一気に生還された=写真上。BCリーグのレベルを超えた機敏さへの対応に守備陣は追われ、打球処理にかかるプレッシャーは小さくなかった。
 「4年目の四国・九州リーグと2年目のBCリーグとの差なのかもしれない」と鈴木康友監督。「香川の選手たちのパフォーマンスは高かった。勝機を見いだすために、すぐ折れる箸でもたばねたら強くなるように一丸となって戦った。負けて悔いなし」と話した。


戦い抜いた27選手

 〇…富山サンダーバーズは今季82試合を戦った。リーグ戦72試合、地区チャンピオンシップ(CS)2試合、リーグCS3試合、そして独立リーグ日本一を決めるグランドチャンピオンシップは最終第5戦までもつれ、さらに延長まで戦い抜いた。
 選手27人は今後、来季の選手契約など自身の将来と向き合う。他チームへの移籍のほか、退団と同時に野球を辞める可能性もある。選手が入れ替わり、来季に向けて新たなチームづくりが始まる。日本一をかけた激戦は、今季のチームの最後の試合でもあった。
 試合終了後のロッカールーム、鈴木康友監督は「きみたちはまだ若い。さらに上を目指さなくてはいけない。社会人として、今年のサンダーバーズの一員であったことを誇りに思って堂々を生きてほしい」と選手たちに伝えた。

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