[2010/11/03]熱戦は両校譲らず。花園出場権は抽選に/高校ラグビー県大会決勝
第90回全国高校ラグビー富山県大会の決勝が3日、岩瀬スポーツ公園であり、富山工と富山一が12-12(前半0-5)で引き分けて両校優勝となった。全国大会の出場権は抽選によって富山工に与えられた。
開始から両校ともディフェンスの出足がよく互角の攻防が続いた。先手をとったのは富山一だった。前半8分にラインアウトを起点にFW中村健太郎が縦に突破してトライし5点を先取した。富山工は栗山卓也や竹村竜哉らFW陣の突進などで反撃したが得点できずに前半を折り返した。
富山一は後半5分、ラックからつないで相手陣深くに 進み、最後はFW濱名健 太がゴールに飛び 込み、キックも決まってリードを12点に広げた。しかし同10分過ぎから富山工がFW戦にこだわって押し込み、同12分に竹村のトライで5点を返す。さらに勢い に乗って残り5分となった同25分、ラインアウトから展開してSO笹倉敏明が抜け出してトライし、CTB摺田拓弥が左45度からキックを決めて追い付いた。
両校優勝で抽選によって県代表が決まるのは第70回大会(○富山一0-0砺波。○が全国大会出場)、第83回大会(○砺波5-5富山工)に続き6年ぶり3度目。
両校優勝を誇りに/富山一
●富山一・川上聡彦監督の話
富山工に全国大会で頑張ってほしい。試合後には両校優勝なのだから抽選がどうなっても喜んで騒いだり、悔しがったりしないようにと伝えていた。高校スポーツとしてのラグビーはこれで終わりだが、大学でプレーを続ける選手には新たなスタートにしてほしい。リードした後半、落ち着いてキックを使って陣地をとっていければ結果は違っていたかもしれない。
●富山一・山本裕貴主将の話
これからの人生の中で両校優勝を誇りにしていきたい。これまで、がむしゃらにラグビーをやってきた。この経験をどう生かすか考えていかなければ。最後に点を取り切れなかったことが反省点。後半に陣地を取っていく落ち着きが必要だった。富山工の勝利は自分たちの勝利と思って応援するので花園で1、2回戦を突破してほしい。
けがの3年生も花園では一緒に/富山工
●富山工・九俵博夫監督の話
ハーフタイムではチームとしてこだわって練習してきたブレイクダウンでの強さ(接点での強さ)を発揮しようと伝えた。選手たちがよく頑張って追い付いてくれた。けがなどで出場できなかった3年生が多かったが、これで(約2カ月あるので)全国大会では一緒に戦える。昨年の全国大会で悔しい思いをした富山一の分も頑張る。
●富山工・栗山卓也主将の話
前半は動きが硬くて相手を見てしまっていた。プレーするうちにだんだんとほぐれてきた。全体的にミスが多く、自分たちのやりたいことができなかったので花園で通用するように練習していきたい。全国大会では2勝してシード校に勝つことを目指す。