[2011/06/25]【園庭を芝生に】元日本代表・村田さんと園児がラグビー楽しむ
ラグビー元日本代表の村田亙さんのラグビー教室が24日、富山市の白藤幼稚園で開かれた。文部科学省と日本体育協会の「子どもの体力向上啓発事業」のプログラム。年長組の子どもたちが参加し、元気いっぱいに楽しんだ。
村田さんは現在、7人制ラグビー日本代表の監督を務めている。現役時代はスクラムハーフとして東芝府中やヤマハで活躍し、40歳の08年までトップリーグでプレー。99-01年には日本人初のプロ選手としてフランスでプレーした経験もある。
園児たちに「ラグビーはボールがピーナッツのようなこんな形をしているので、どこに転がっていくのか分りません。そこが面白いんだよ」と話し、前方にパスができないこと、トライすると5点が入ることなど競技のルールを教えた。
園児たちはグループに分かれ、みんなでボールを手渡ししてリレーするゲームなどで楽しんだ。村田さんがスクリューパスや、パントキックを披露すると大きな歓声を上げていた。村田さんは「毎日外で遊んでいたから食欲旺盛で走るのも早くなったよ」「小学生の時はずっと補欠だったけど中学になって日本代表になりたいという夢を持った。大きくても小さくてもよいから夢をもって、まずは立派な小学生になろう」などと語り掛けていた。
白藤幼稚園は日本サッカー協会の「グリーンプロジェクト」に応募し、09年に園庭を芝生化した。ラグビーは芝生とのかかわりが深いスポーツ。村田さんは「わたしのころは芝の上でプレーできるのは高校の県大会決勝ぐらいだった」と振り返る。「素晴らしい芝ですね。子どもたちには外で思い切り遊んでほしい」と話していた。
芝生はプレーにも好影響を与えるそうだ。「走る時のストライドが伸びるので足が速くなる。ボールに飛び込む時の恐怖感も小さいので反応も早くなる。これまで日本の選手は土のグラウンドで育ってきたので、どうしても外国人選手よりも一瞬の反応が遅かった」と話していた。
同幼稚園が芝生化に着手したのが2年前のちょうど今の季節。成長力の強いティフトン芝のポット苗を植えた。現在は芝が厚みを増し、遊具のまわりや木陰にも広がっている。この時期はオーバーシードした冬芝がまだ残っているが、暑くなるにつれて夏芝のティフトンが勢いを増して生え換わる。
園児が運動中に転んでも擦り傷を負いにくい、砂ぼこりが立たないということ以外にも、「雨上がりに園庭で遊んでも足が泥だらけにならず施設やバスが汚れません。冬の雪遊びの時に泥汚れのないきれいな雪で遊ばせてあげられることも芝生にしてよかった点」(土岐環副園長)。散水用のスプリンクラーも夏の水遊びで園児たちに大人気だという。