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[2011/07/23]【高校野球】互いの健闘称え合う/大熱戦、今大会初の延長サヨナラ

 

■夏の全国高校野球富山大会

【22日・2回戦 新湊3-2桜井】

一塁ベース上で交わしたエール/気力ぶつけた両者

 新湊が延長十二回、3-2の逆転サヨナラで桜井を下した。昨秋に県大会決勝で対戦した実力校がぶつかった2回戦。両エースが力投し、ともに野手が好守で盛り立てた。気力を奮い立たせて戦い抜き、選手たちは試合後に健闘を称え合った。

 

新湊×桜井①  一回裏に新湊が犠飛で先制。直後の二回に桜井が4番でキャプテン橋本貴央一塁手の左越本塁打で追い付いた。その後は桜井が押し気味に進めたが新湊が粘り強い守りで耐える。七回一死三塁では左飛でタッチアップした走者の生還を中継プレーで阻み、九回には左中間のライナー性の当たりを林祐輔中堅手が横っ跳びで好捕した。


桜井の福島投手  桜井も小柄な右サイドスロー福島大地投手が切れのある直球と変化球でコーナーを突いて得点を許さない。延長十一回には二死満塁のピンチを三球三振で切り抜けた。

 

 そして十二回。桜井が福島投手の左前適時打で1点を勝ち越して裏の新湊の攻撃を迎えた。先頭の織田紘次左翼手が中前打で出塁。続く4番の坂井優哉一塁手が初球を左前に運んでチャンスを広げる。森義人監督は「(膠着状態のゲームが)点が入って動き出すことがある。打順を考えても、(同点狙いではなく)この回で勝負を決める」と犠打ではなく強攻を選んだという。「最後は彼にかけようと思った」と、次のキャプテン袴谷圭汰投手にもヒッティングを指示。四球で無死満塁となり、澤田快斗捕手が2球目のスライダーを中前に弾き返して一気に2点。逆転サヨナラ勝ちで熱戦に終止符が打たれた。

 

 十二回裏の明暗を分けたサヨナラ打の直前、桜井の橋本一塁手は出塁した新湊の袴谷投手から声を掛けられたという。キャプテン2人は「いい試合だな。お互いに楽しもう」と言葉を交わした。終了のあいさつを終え、両チームの選手は整列を解いて握手。敗れた桜井の選手にも笑みが浮かんだ。両監督が対戦相手を称えた。森監督は「(桜井の福島君は)本当にたいした投手だ」、桜井の舘野和信監督は「(犠打ではなく打たせた)森さんの采配に選手との信頼関係を感じた。それに選手たちが応えたのだと思う」と語った。

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