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[2012/02/24]黒部アクア好調。3位で終盤戦へ/Vチャレンジリーグ

懸命なブロックをみせる田中選手(7)と徐選手

 

 バレーボールのVリーグ2部、チャレンジリーグ女子のKUROBEアクアフェアリーズが好調だ。リーグ戦22試合(12チーム2回戦総当たり)の17試合を終えて13勝4敗で3位につけている。18、19日に魚津ありそドームであった今季初のホームゲームでも2連勝を飾って地元の声援に応えた。03年度の優勝、04年度の3位以来の上位入賞に期待がふくらむ。

 25日から上位勢との3連戦があり、3月10、11日には黒部市総合体育センターで最終節を戦う。

 

■選手層厚くなり総合力アップ

得点を喜ぶ村上選手(11)らアクアのメンバー 魚津大会の2試合は、いずれも順位が下のチームに苦戦する場面はあったが我慢強く戦って連勝した。チーム力の向上を裏付けるように、ベテランから若手まで多くの選手がまんべんなく活躍した。

 

 18日の大野石油広島オイラーズ戦は3-0(25-22、25-16、25-23)。新加入のベテランセッター小菅真弓選手のトス回しに導かれて多彩な攻撃で加点した。第3セットは9-16とリードされたが、そこから途中起用された若手が踏ん張った。ピンチサーバーとして登場したルーキー松浦未波選手のサービスエースで流れを引き寄せると、小菅と代わった位田愛選手も落ち着いて攻撃をリード、長身サウスポー村上菜央選手が次々と得点するなどして逆転でストレート勝ちを決めた。

 キャプテンの田中弓貴選手は「(第3セットは)昨年なら競り負けていた。リーグが始まるまでは、どれだけ力が付いているのか半信半疑だったが、個人の技術も上がりチーム力がアップしていることを実感する」と話した。

 

スパイクを決める色摩選手 19日のフォレストリーヴズ熊本戦は、相手の粘り強い守りに手こずってフルセットまでもつれたが、3-2(22-25、25-8、25-20、25-27、15-6)で押し切った。エースの井西綾乃選手が要所で決め、途中出場した色摩知巳選手の強打とルーキー徐潔選手の速攻がチームを勢いづけた。

 決定力のある色摩選手や徐選手をスタメンではなくベンチに置き、ゲームの流れに合わせて投入できるのも選手層が厚くなったからだ。3年目の米山弘監督は「ベンチメンバーもスタメンと実力に遜色がない。選手の調子をみて起用法を考えることができる」と話した。

 

井西選手が相手のマークを破ってスパイクを決める■チームづくりにベテランの力

 地域クラブのアクアフェアリーズは複数の協力企業が分担して選手を雇用することで運営されている。選手数は13人でほかの企業チームに比べると少ない。しかし、今季はほぼ全員が戦力として活躍できる少数精鋭の理想的な態勢を整えることに成功し、好成績につなげている。


 1部・プレミアリーグの岡山シーガルズから移籍してきた小菅選手は、「(相手を揺さぶって)ブロックを1枚にすればしっかり決められる選手がそろっている」と話し、巧みなトス回しでチームメートの力を引き出している。小菅選手をはじめ、田中選手、井西選手の30歳トリオが、技術と経験を若手に伝えてチームの成長を促しているようだ。色摩選手は「これまでは緊張しすぎて力を発揮できないことが多かった。先輩たちからアドバイスをもらいながらだんだんと良くなってきている」と話す。ベテランの力を生かし、バランスのとれた年齢構成によるチームづくりが実を結びつつある。

 

 2位までに入るとプレミアリーグとの入れ替え戦に出場できる。1位の上尾メディックス(17勝)、2位の日立リヴァーレ(15勝1敗)とは差があるが、可能性を残して終盤戦を迎えた。「挑戦者として頑張って勝利をものにしたい」と田中キャプテン。チームの集大成をぶつける戦いに注目だ。

 

※Vリーグ公式HP http://www.vleague.or.jp/

※アクアフェアリーズHP http://www.kurobe-aqua.jp/

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