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[2013/06/15]日医工スポーツアカデミー/富山県フットボールセンターが滑川市にオープン

日医工スポーツアカデミー

 日医工スポーツアカデミー(富山県フットボールセンター)が5月25日、滑川市高月町にオープンした。県立海洋高校跡地に夜間照明付き人工芝サッカー場2面を新たに整備した。同校体育館をはじめ既存施設を活用し、レスリング場やトレーニングルームもある。

  ■日医工スポーツアカデミーHP
      http://www.footballcenter-toyama.jp/footballcenter-toyama/


全景

緑色の樹脂チップ・エコフィル 日本サッカー協会は各都道府県に活動拠点となる「フットボールセンター」の設置を進めており、富山県サッカー協会も候補地を探していた。滑川高校との統合で廃校になった海洋高校跡地の活用法を検討していた滑川市が誘致し、富山県、県サッカー協の三者協力による整備が決まった。昨年7月に着工し、総事業費は約5億7800万円。日本サッカー協会やサッカーくじ(トト)の収益金をもとにした日本スポーツ振興センターからの助成金、ネーミングライツ契約を結んだ日医工からのスポンサー料が活用されている。


 国際規格(105m×68m)の人工芝サッカーコートで、敷き詰められているチップには環境に配慮して雨などで流出しにくい熱可塑性樹脂の「エコフィル」が採用されている。緑色で表面温度の上昇を抑制する効果もあるという。
 夜間照明には東芝ライテックが開発した最新のLED投光器を導入。省エネ、瞬時の点灯・再点灯が可能といった特長がある。
      ■東芝ライテックプレスリリース
         http://www.tlt.co.jp/tlt/press_release/p130524/p130524.htm


LED照明 旧海洋高校の体育館とセミナー棟はそのまま活用される。改装して新たにレスリング場、トレーニングルーム、クッキングルーム、会議室などが設けられた。付近住民の津波避難場所としての役割も果たす。
 所有権は滑川市にあり、ソフト面を含めた運営管理は指定管理者であるNPOフットボールセンター富山(理事長・貫江和夫富山県サッカー協会専務理事)が行う。県サッカー協会は事務局を同地内に移転した。日本サッカー協会によると、フットボールセンターは39都道府県49カ所あり、富山県は45番目の開設。廃校跡地を活用した整備は2例目。


 同日にオープニングセレモニーがあり、上田昌孝滑川市長、石井隆一知事、福田孜県サッカー協会長、同市出身で日本レスリング協会長・日本オリンピック委員会副会長の福田富明氏、福井一也日本サッカー協会事務局長、田村友一日医工社長らが出席し、地元少年サッカーチームの選手を交えてキックオフセレモニーを行った。


キックオフセレモニー

<記念式典あいさつ要旨>
●滑川市長・上田昌孝氏
記念式典 昨年3月に閉校した海洋高校の跡地をどう有効活用するかは地元にとって大きな関心事だった。滑川市、富山県、富山県サッカー協会の三者共同により、昨年7月に着工し、竣工を迎えることができた。施設には3つの役割がある。サッカーをはじめとしたスポーツの拠点として幼児からシニアまでみなさんに利用してほしい。競技のレベルアップに活用され、将来のJリーガーや日本代表がこの地から誕生することを期待している。また、地域住民がスポーツや文化活動に気軽に楽しめる場になってほしい。総合型地域スポーツクラブのなめりCANクラブも運営に協力する。そして津波をはじめとする災害からの避難施設として地域の安心安全を守る場所でもある。地域のみなさんに愛される施設になるように努めていきたい。


●富山県サッカー協会長・福田孜氏
施設整備にはスポーツ振興くじの助成金が活用された この施設の意義を理解し、こころよく受け入れてくれた地域のみなさんに感謝している。日本サッカー協会では2002年の日韓W杯後、今後の方向性を検討し、2015年までに世界のトップ10入りするという目標を立てた。実現のためのロードマップを作成し、2005年宣言として発表した。その柱のひとつが地域における活動拠点づくりであり、各都道府県にフットボールセンターを設置するための助成事業が始まった。
 富山県サッカーの歴史は大正12年に富山薬業専門学校でサッカーが行われたことから始まる。翌13年には同校などによるリーグ戦が始まっている。戦後の昭和21年に富山蹴球協会が発足した。
 Jリーグに加入できるクラブを育てるという夢はカターレ富山の発足により実現できた。協会の法人化も果たし、残る課題がフットボールセンターの整備であった。適地がなかなか見つからず検討を重ねる中で海洋高校跡地を利用することになった。石井知事に当時の小倉日本サッカー協会長に会ってもらったのをはじめ多くの方の理解と協力があった。資金面では日本サッカー協会からの助成金や県サッカー協会の積立金をあてたほか、トトを運営する日本スポーツ振興センターから助成があり、日医工からはネーミングライツの代金として多額の協力をいただいた。
 サッカーだけではなく、レスリングの強化や総合型地域スポーツクラブの活動拠点としても活用される。地域の方から愛される施設に育てていきたい。


●富山県知事・石井隆一氏
津波避難を想定して屋外階段が増設されている。奥はサッカー協会も入居するクラブハウス 長く論議されてきた高校の再編統合がなり、旧海洋高校跡地をどう有効利用するかは課題だった。滑川市にとって歴史と伝統がある場所であり、地域に貢献するかたちでの活用が望ましい。各方面の協力がかみ合って本日竣工を迎えることができた。柳沢選手を輩出し、カターレが活躍している富山のサッカーがさらに発展するように、またレスリングをはじめとするスポーツの振興に役立ってほしい。わたしもサッカーをやっていたが、雨が降ると泥んこになったものだ。このような素晴らしい施設でプレーできる子供たちは幸せだなと思う。健やかでたくましい人に育ってほしい。また、県内外のさまざまなトップ選手が来場しトレーニングに利用していただけたらよい。


●日本レスリング協会長/日本オリンピック委員会副会長・福田富昭氏
 味の素ナショナルトレーニングセンターは初めてネーミングライツを活用した国立の施設だった。今回、日医工の協力があり、官民一体でこのような素晴らしい施設ができたことは意義深い。スポーツを通じて地元を盛り上げ、また世界で活躍する選手が育つことを願っている。レスリングの金メダリストを招いて練習会を行おうと考えている。


●日本サッカー協会事務局長・福井一也氏
 日本サッカー協会では2004年から拠点施設整備の助成事業を開始した。現在、全国39都道府県に49カ所のフットボールセンターがあり、富山は45番目の施設になる。県立高校跡地を利用した事例としては全国で2件目。サッカー協会の中長期目標である2005年宣言を元日に発表した。「DREAM 夢があるから強くなる」をスローガンに掲げ、2050年までにサッカーを愛する仲間・サッカーファミ 体育館からの眺めリーを1000万人に増やし、W杯を日本で開催して優勝することを目標に掲げた。中間目標として2015年までにサッカーファミリー500万人、日本代表の世界のトップテン入りがある。
 素晴らしい施設ができ滑川市に全国のみなさんが集まる。幼児からお年寄りまで、男女を問わずサッカーを楽しめるようになり、元気富山の実現に貢献できたらよい。当地から世界を代表するプレイヤーが輩出されることを楽しみにしている。

 

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