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[2014/12/07]全日本総合バドミントン/ベテランが存在感 佐々木7年ぶり制覇

 全日本総合バドミントン選手権の最終日が7日、代々木第二体育館であり、男子シングルで佐々木翔選手(トナミ運輸)が7年ぶり2度目の優勝を果たした。

 トナミ運輸勢はほかにも男子ダブルスで平田典靖選手・橋本博且選手のペアが準優勝。世界ランキング上位の早川賢一選手・遠藤大由選手のペア(日本ユニシス)から第1ゲームを先取するなど互角に渡り合う健闘をみせた。混合ダブルスでも嘉村健士選手が米元小春選手(北都銀行)とのペアで準優勝した。

 
※大会公式HP(日本バドミントン協会)

 

進化し続ける32歳 7年ぶりに頂点

 

 ロンドン五輪代表の佐々木選手は、同じナショナルチームの若手・桃田賢斗選手(NTT東日本)にストレート勝ちしてベテランの貫録をみせた。

 第1ゲームから落ち着いてラリーを組み立てた。これが初の決勝進出で「雰囲気に飲まれた」という桃田選手のミスを誘った。第2ゲームは主導権を握って18-13と抜け出してから19-19まで競り込まれたが慌てずに押し切った。


 サウスポーからの強打が持ち味だが、今年は新たな試みとして打球のコントロールを向上させるためラケットの握り方を変えたという。ショットの選択肢が増え、「取り組んでよかった」と言う。トナミ運輸の荒木純監督は「打つ佐々木から、ラリーする佐々木に生まれ変わり、円熟味がでている。消耗の激しいこの競技で30歳を過ぎて日本一になるなんて超人的だ」と称賛を惜しまなかった。


 同種目では30年前に銭谷欽治さんが31歳で優勝しているが、佐々木選手は32歳でその記録を上回った。衰え知らずの秘訣を尋ねられ、「富山に滞在している時は毎朝、山登りをしている。それが体力強化に役立っている」と答えた。“山登り”とは地元の二上山をランニングすること。「今日の試合も山登りをイメージしながら戦った。途中になにかのきっかけで一気に崩れてしまうこともあるから、(一歩ずつ進むように)一つひとつのプレーを大事にして登り切らなければいけないと言い聞かせていた」と話した。

 2年後のリオ五輪への出場権をかけた世界ランキングのポイントレースが来年5月から始まる。「(年齢とともに)力が少しずつ下がるようなら惰性で競技を続けるつもりはない。理想はもっと高い所にあって、まだ強くなれると思っている」と探究を続ける。

 

■平田典靖選手の話

 (世界ランキング4位の早川・遠藤組に惜敗し)負けたのは悔しいが、良い試合はできたと思う。勝ちたかったですね。負けそうになった2回戦以降から調子が上がってきた。相手は今大会1ゲームも落としていなかったので、1つ取ればチャンスがくると思っていた。

 ロンドン五輪出場を逃して)結果がでずに落ち込んでしまった時期もあるが、それでも続けてきて、また勝てるようになって気持ちも盛り上がってきた。(31歳になったが年齢を重ねて)自分の体を使い方やコンディショニングの仕方が分かるようになってきたのはある。きょうの試合は自信になる。(五輪出場権を目指す来年は)けがなく1年間やれたらよい。

 

■橋本博且選手の話

 (早川・遠藤組は)簡単に勝たせてはくれない。だからこそ世界ランキングでも上位にいる。僕たちも上を目指してやっていこうと思う。簡単には(ポイントは)決めることはできなかったが、簡単に決められることもなかった。我慢できていたのがよかったと思う。第1ゲームからガンガンに飛ばした。上位を倒すにはそのやり方しかない。(終盤に連続失点した)第3ゲームはフィジカル的にもきつかった。向こうには余裕があるように感じた。

 

■嘉村健士選手の話

 (得意とする)ドライブでの低いラリーに持ち込みたかったが、相手もそれを分かっていて緩い球を多用して付き合ってくれなかった。そこで集中力を切らさずにプレーできたらよかったのだが自分たちからミスをしてしまった。(第2ゲームは9-20から8点を連取したが及ばず)もう1点、もう1点と思ってプレーした。静かに終わらずに済んだけれど、もっと会場を沸かせたかったですね。

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